2021.07.18
SDGs関連授業 「サケ、マスから学ぶ私達の水環境」

  SDGs関連授業として天谷校長が「サケ、マスから学ぶ私たちの水環境」と題して特別授業を行いました。「ヒト中心ではなく、ヒトも自然の一部であるという感覚を持とう」というのがサブタイトルです。

  天谷校長は2008年、九頭竜川における環境保全グループ『サクラマスレストレーション』を立ち上げて様々な活動を続け、グループは第19回『日本水大賞』において「環境大臣賞」を受賞しています。生徒達が「食」に関わる者として環境に関心を持つことは、今後ますます重要になってくるでしょう。

 

 お馴染みの食材であるサケの仲間。鮭、サーモンと言っても種類は様々です。「アトラティックサーモン」「トラウトサーモン(ニジマス)」「キングサーモン」「銀ザケ」「紅ザケ」これらの多くは輸入品です。まずそれぞれの由来や特徴、用途の違いなどを学びました。サケの仲間は本来、北半球のみに生息していましたが、近年は南米チリやオーストラリアなど世界各地で養殖が盛んに行われています。

そして「白ザケ」と「サクラマス」は日本の在来種。「白ザケ」は秋の産卵期に海から遡上し、「サクラマス」は春に遡上し秋の産卵期まで河川で生息します。北海道や新潟県には鮭の食文化が、富山県には鱒寿司の文化が今も受け継がれています。福井県・九頭竜川は「サクラマス釣りの聖地」と呼ばれていますが、江戸時代には今の20倍ものサクラマスが遡上していたといいます。サクラマスの帰る九頭竜川を未来に残すためには、何よりも生息環境の保全が重要です。今回の授業では、サクラマスの生活史を例に上げ、河川環境のキーワードも学びました。

○流域を意識 

雨や雪が流れ込むその範囲を、その川(水系)の流域という。九頭竜川の流域面積2,930㎡。これは福井県の面積の70%。私たちはこの流域で生活。農業用水、生活用水、伏流水なども含め、すべて集まり三国から海へ。

○水源涵養  

ブナやナラなど落葉広葉樹の森が山の土壌を丈夫で豊かにし、保水力を高め、川や海に栄養を送り込む。

○蛇行する川 

蛇行して流れることで瀬や淵ができ川の形状が複雑化し、様々な生き物の命が育まれる。「生物多様性」

○川の連続性 

人工構造物(ダム、堰など)は海と川、川の上流と下流を行き来する生き物に配慮しなければならない。

 

多くの人が水環境に関心を持つことは、安全や安心、漁業だけでなく農業や産業の豊かさにも繋がります。